中国人民銀行通貨政策委員会の李稲葵委員(清華大学教授)は27日、ダボス会議で受けたインタビューで、「人民元対ドルレートは均衡水準に近づいている」との見方を示した。
李委員は、「人民元レートは世界が最も誤解している分野」だとした上で、「国際社会の認識は中国の実情とは異なる」と述べた。
それでは実際の状況はどうなのか?李委員は、「2011年8月以降、ほぼすべての新興国通貨が米ドルに対して下落している。例えば、インドルピーは20%以上も下落した」と説明した上で、「一方、人民元は為替改革を継続した結果、穏やかかつ着実に上昇していった。2011年の10月-11月には、上下双方向の変動を実現、国内の個人と企業による外貨取引でドル買いが初めてドル売りを上回った。これは人民元レートが徐々に均衡水準に近づいていることを示すものだ」と述べた。