中独ともに経済・輸出大国である。両国経済の相補性は高く、協力のベースはすでに出来上がっている。ドイツ統計局によると、2011年1月から11月、中独間の貿易額は前年同期比11.1%増の1318億ユーロ。関係者の間では、新興国、特に中国はドイツの経済成長のカギを握っているとの見方が強く、今回の首相訪問もドイツの利益を考慮したものであるとの分析がなされている。
欧州債務危機が未だ改善されない中での訪中は大きな意味を持つ。ドイツメディアは、今回の訪中について、「欧州債務危機を緩和するために中国に攻勢をかけるのが狙い」と報じた。中国政府の持つ3兆2000億ドルの外貨準備の一部をユーロに投入するよう要請し、中国にユーロ圏を意識させる目的もある。また、今回の訪中がEUサミット後ということもあり、資金力拡大が急務となる欧州安定メカニズム(ESM)への融資要請ができるかにも注目である。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年2月2日