アメリカは金利の市場化が非常に徹底されているが、それは資産運用商品や通貨市場ファンドなど大量の金融商品が存在するためである。現在、中国でも預金の財テク化、融資の証券化が始まっているが、これは金利市場化に有利である。
今後、多くの企業が市場で資金を調達できるようになれば、この市場化された金利が逆に銀行の貸付金利にプレッシャーを与えることも可能である。銀行の提示する金利に満足いかなければ、企業は市場で資金調達先を探す。こうすることで、銀行と企業の間に競争原理が生まれ、金利の市場化が実現される。
李揚氏によると、現在までに金利の市場化に必要な条件はすでに揃ったという。ここ数年、銀行の資産運用商品が増え、その規模は銀行の貸付規模に接近した。資産運用商品の金利市場化が実現すれば、銀行の預金・貸付金利は資産運用商品と同じ水準になるに違いない。李揚氏は、「金利の市場化は約3~5年で基本的に実現されるだろう」との見方を示した。