米財務省が15日発表した国際資本統計(TIC)によると、中国の12月の米国債保有高は1兆1007億ドル、前月より319億米ドル減少した。中国による米国債売り越しは3カ月連続。
中国と英国の保有が大幅に減少
米財務省が発表したTICによると、2011年12月は米国債保有上位5ヵ国のうち、日本、石油輸出国機構(OPEC)、ブラジルが保有高を増加、一方、中国、イギリスは保有高を減らした。そのうち、保有高を大幅に増やしたのは日本だけだった。
TICによると、中国の保有高は前月より319億ドル少ない1兆1007億ドル。中国は3ヵ月連続で保有高を減らしたが、依然として世界最大の米国債保有国となっている。
注意すべきは日本の保有高が前月より35億ドル多い、1兆42億ドルになったことである。日本は6ヵ月連続で保有高を伸ばし、ここ2ヵ月は保有高が1兆ドルを超えた。これまで市場では、日本が保有高の上位国から後退するとの見方が強かったにもかかわらず、昨年3月の大震災以降、日本が保有高を減らしたのは4月と6月のみだった。
また、米国債保有高で世界3位のイギリスは、保有高を11月の4259億ドルから111億ドル少ない4148億ドルに減らした。米国債保有高上位五ヵ国のうち、大幅に保有を増やした日本以外は、小幅な増加あるいは減少と、米国債に慎重な態度を示した。