限られた融資チャネル
世界銀行が先ごろ発表したレポートでも、高鉄に向けた短期間での膨大な投資計画が、今後、債務危機をもたらすと指摘している。国際的に見ても、多くの乗客を見込める区間ですら、資金回収できているケースはまれだ。地方自治体は高鉄の敷設工事を行うとき、将来必然的に中央政府から借金することになると肝に銘じておくべきだ。
国家発展改革委員会総合運輸研究所の劉斌研究員は、鉄道は売却できないため、必然的に流動性を持たないと指摘する。また同氏は、負債率の数値が反映するものは債務の保証能力であり、これは資金の流動性を前提にしているが、中国の鉄道資産にはそのような流動性が備わっていないと解説する。キャッシュのみから債務返済能力と融資能力を評価せざるを得ず、それが鉄道のキャッシュフローを不安定にさせているとの見方を示す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年2月22日