今年2月、ソニーは7年ぶりに携帯ゲーム機「PlayStation Vita」を欧米市場で発売した。
Vitaの発表は、世界560億ドルのテレビゲーム市場が過渡期に入ったまさにそのときに行われた。携帯電話からタブレットPC、そしてSNSと、世界の隅々にゲームが提供され、テレビゲームの地位は急下降した。このような状況はソニーや任天堂、マイクロソフトなど老舗企業に大きなプレッシャーを与えた。
ソニーにとって、一連の変化がもつ現実的意義はとても大きかった。ゲーム事業はソニーの年収の10%以上を占める。その中でも「PlayStation」はソニーが復活できるか否かを左右する重要なアイテムである。赤字が四年間続いていたときも、ソニーは「PlayStation3」の発売によって、業績を黒字に戻した。ただ、「PlayStation3」は5500万台以上の売り上げを記録したものの、マイクロソフトの「Xbox 360」には勝てなかった。