では、日系自動車が昨年、競争に負けた原因は何だろうか。多くの回答者は、頻繁なリコールによる信用喪失、保守的な思考、政策決定の遅さおよびドイツの中国での急成長がその原因だとみている。一方、東日本大震災やタイの洪水が原因だと見る人は少ない。ここから、日系自動車は弊害を長い間かけて積み重ね、支持を失うのは当然の結果といえる。日系自動車、特にトヨタが中国市場で再興するキーポイントとなるのは何か。これについて、回答者の4割超が「保守的な考えを改め、ローカライゼーションを進めること」だと見ている。
実際、保守的なトヨタは技術とマーケティング革新において停滞状態が長年続き、製品の競争力が欠け、体制が単一化している。そのほか、中国側との提携でもいくつか問題が生じた。日系自動車が困難を脱するには、そのブランドに頼れば難しくないが、中国でフォルクスワーゲンやゼネラルモーターズなどのライバルに勝つには、中国市場の真の声を聞く姿勢を学び、革新的精神を持ち合わせる必要がある。
アンケート調査
「2012年に日系自動車は中国で再興できるか」