全国政治協商会議人口資源環境委員会副主任、元国家環境保護総局副局長の王玉慶氏はこのほど、メディアの取材に応じ、以下のように語った。
中国の大気汚染による経済損失には2つのタイプがある。1つは財産損失で、企業の汚水処理コスト、農業や漁業の損失、一部の生態系損失などがある。もう1つは健康被害で、この損失は計算が難しい。水質汚染は財産損失、大気汚染は健康被害に入るだろう。
世界銀行、元国家環境保護総局および科学研究機関が1980年代から90年代にかけてそれぞれ行った研究によると、環境損失(財産損失と健康被害)が中国のGDPに占める割合は少なくて3~4%、多くて11%になる。ここ数年このような研究は行われていないが、5~6%になると見ている。2011年の中国のGDP約47兆元で計算すると、大気汚染による経済損失は2兆3500億から2兆8200億元で、2兆元を超えることになる。