東日本大震災とそれに伴い発生した福島第一原発事故の影響を受けた2011年、日本へ向かう中国人観光客の数は10年に比べ落ち込んだものの、日本ツアー旅行市場は現在、急速に回復。自由旅行もマーケットシェアの20%以上を占めるまでに成長し、中国の日本観光市場の発展を促進する重要な原動力となっている。業界関係者は、自由旅行は引き続き急速に発展し、近い将来ツアー旅行を上回る市場になると予測している。中国国営の「新華社通信」(電子版)が報じた。
日本政府観光局(JNTO)が1月20日に発表した推計値によると、11年に日本を訪れた外国人観光客数は、過去最多となった10年に比べて、27.8ポイント減少し、621万9千人となった。うち中国人観光客が104万4千人。
ある旅行社によると、日本に向かう観光旅行の市場は少しづつ回復し、ツアー旅行の規模が地震発生前の水準ほどにまで回復している旅行社もあるという。一方、日本政府が昨年7月、中国人向けの査証(ビサ)の発給に関する政策を緩和し、複数回日本を訪れる際、最初の旅行で沖縄を訪問することを条件に、3年の有効期間内なら何度でも使用できる数次査証の発給を始めたことなどを背景に、日本へ向かう自由旅行は急速に成長。それに伴う各種旅行商品のネット予約も大人気となっている。