中国審計署が19日に発表した、「京滬高速鉄道建設プロジェクト2011年追跡調査結果」によると、物資調達、プロジェクト管理、環境保護、土地確保・立ち退き、資金の使用等の面に4大問題が存在し、規定に違反した資金の総額が約100億元(約1300億円)に達したことが明らかになった。
中国審計署固定資産投資審計司の徐愛生司長は、京滬高速鉄道の4大問題について下記の通りまとめた。まず入札および物資調達の管理について、建設工事および一部物資の調達に関する入札が規範的でなかった。例えば京滬高速鉄道全線の建設工事入札は、関連法に基づく入札期間の規定を厳格に執行していなかった。また規定に違反した物資調達の入札額は、8億4900万元(約110億円)に達した。
建設工事に関して、一部のプロジェクト管理に不備があった。例えば京滬高速鉄道は一部区間の防音壁の建設を取り消し、総額4億1300億元(約53億円)の物資が使用されなかった。