中信証券の王東明会長は7日、中国の資本市場の最大の問題は商品不足で、これは内需拡大と実体経済の発展に不利だとの見解を示した。
王会長は、中国の資本市場は旺盛な投融資ニーズと金融商品の不足という矛盾に直面していると見ている。
銀行融資と比べて、株式や債券などの資金調達型金融商品の規模はまだ小さい。株式市場の構造において、金融会社や重化学工業会社などの川中・川上企業、特に国有大手企業が占める割合は非常に高く、国の経済と国民の生活に直接関わる川下企業の割合は比較的低い。そのほか、中国の債券商品は種類が少なく、金融デリバティブも比較的少ない。
王会長は、「金融商品の不足は中国の内需拡大に不利となる。現在の資本市場のハイテク企業への貢献は小さく、これも実体経済の発展を支えることはできていない。たとえば、不動産投資信託(REIT)の不足は公共賃貸住宅の建設の進展に影響し、合併・買収・再編関連融資商品の不足は産業集中度の向上を難しくしている」と述べた。
「中国証券報」より 2012年4月9日