中国銀行業監督管理委員会(銀監会)の尚福林主席は9日、銀監会が差別化政策の実施を引き続き推進し、銀行業務を行う金融機関が実体経済に貢献できるよう促し、小企業・零細企業向け支援を強化することを明らかにした。
尚福林主席は「中国銀行業小企業・零細企業金融サービス成果展および宣伝月活動」で、次のように語った。
銀行業の安定した発展は実体経済という基盤と切り離すことはできない。実体経済の発展を支えるうえで、小企業・零細企業は最も重要な存在である。銀監会は近年、小企業・零細企業の金融サービスを支援する多くの政策を立て続けに打ち出し、特に2008年の世界金融危機後、小企業・零細企業向け融資の伸びが融資全体の伸び率を下回らないようにし、増加額が前年を下回らないようにする「2つの下回らない」目標を打ち出すなど、小企業・零細企業向け融資に重点を置いている。銀行業務を行う金融機関による小企業・零細企業向け融資の支援強化を後押しするため、銀監会は2011年、「商業銀行による小企業・零細企業向け金融サービスを改善するための通知」とその補足の通知を公布し、新規参入条件、資本の占有、預貸率評価、不良債権比率受容度、手数料基準などについてさらに具体化された差別化監督管理・奨励政策を打ち出した。
2011年末現在、全国の小企業向け融資残高は10兆8000億元に達し、全体の20%を占め、「2つの下回らない」目標を3年連続達成した。また、全国の小企業関連不良債権残高は2107億元で2011年年初より435億元減少、不良債権比率は2.02%で同0.95ポイント低下した。うち、与信枠500万元以下の小企業向け融資の不良債権率は5.14%だった。
「中国証券報」より 2012年4月10日