中国物流購買連合会鋼鉄物流専門委員会が発表した最新指数報告によると、4月の中国国内の鉄鋼業購買担当者景気指数(PMI)は55.7で、前期比で再び上昇に転じ、低迷が続いていた鉄鋼市場に回復の兆しが見られた。しかし、需要より生産量の伸びがペースアップしたことになっており、需要と供給の矛盾が懸念されている。3日付中国証券報が伝えた。
関連する報告によると、4月、鉄鋼業界の生産指数は前月を13.8ポイント上回る60.3に達した。関連指数の変化状況から見ると、市場の需要の回復に伴い、当面、鉄鋼企業の原材料調達は更に積極的になり、生産活動がより活発になっていることが分かる。
鉄鋼業界の新規受注指数は2カ月連続で上昇しており、鉄鋼市場の季節的な需要の特徴が現れ始めている。しかし、一部地域の需要成長は依然緩慢なものである。また、4月の輸出受注指数は下降が見られ、3カ月連続で急増傾向が続いた鋼材輸出は成長鈍化する可能性もある。
報告は、現在の中国国内の鉄鋼市場には回復傾向が現れており、今後は安定的な伸びが期待できるとしつつ、当面、市場の不確定要素は依然存在し、回復傾向が今後更に強固なものになっていくかどうかは、まだ観察が必要であると指摘する。
「中国証券報」より 2012年5月3日