5月の固定資産投資の前年同期比伸び率は20%以下に縮小し、小売額が引き続き小幅上昇となり、輸入と輸出がともに上昇に転じるものの、伸び率が10%以内にとどまると魯政委氏が予測している。また、工業増加額(付加価値額)に小幅な反転上昇が見られるが、伸び率は一桁とどまり、実質的な改善にならないという。
中金公司は、5月の営業日が前年を上回っていることもあり、工業の伸び率が10.2%まで上昇し、輸出入の前年同期比伸び率が回復するものの、低位安定になる見通し、貿易黒字が200億ドル前後に拡大するとしている。また、内需を反映する投資と消費の成長力が依然乏しく、伸び率がそれぞれ19.5%、13.8%に低下するという。
貸付の面では、預金が減少し続けていると同時に、融資需要も低迷しているため、多数の予測機関は5月の貸付に大きな増加がないと見ている。中金公司は、5月の新規貸付額が約6500億元になる見込み、外貨買い入れの減少ということもあり、同月の広義マネーサプライ(M2)伸び率は12%を割ると予測している。
「中国証券報」より 2012年6月4日