数年前、中国企業が多くの国際貿易において人民元建て決済を行うことが許可された。これにより、人民元は国際市場に大量流出し、それと同時に、外国の機関にさらに大きな人民元投資の権限が与えられた。一方、中国は、人民元が自由に国境を越えて取引されないように様々な措置を講じた。中国は、資本勘定の開放を急げばアジア金融危機のような状況を招く可能性があることをわかっている。
香港の銀行は現在、在香港の中国大陸の顧客への貸付を許可されている。顧客が資本を本土に持ち込みたい場合、外貨管理部門の許可が必要である。特区創設で開かれた新たな幅広いルートを通って、海外機関が保有する人民元資本は中国に戻る。
オーストラリア・ニュージーランド銀行の劉利剛エコノミストによると、新たに打ち出された措置のリスクは1980年代の改革開放より大きい。「資本は水のように底に向かって流れていく。資本が香港から前海に流れれば、前海から中国のその他の収益率の高い地域にも流れるに違いない」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年7月2日