ドイツBMWの中国合弁会社である華晨宝馬汽車有限公司は2日、遼寧省瀋陽市で新型エンジンのプロジェクトに調印した。BMWがその約100年の歴史の中で、欧州以外の場所にエンジン工場を建設するのはこれが初めてのケースになる。また中国に高級ブランド車のエンジン工場が建設されるのはこれが初めてのケースになる。これまで高級車メーカーの中国国産車種では、エンジンのほとんどを輸入に頼り、輸入したエンジン部品を国内で組み立てて生産を行っていた。「京華時報」が伝えた。
同公司の全体計画によると、新エンジン工場の第一期計画は2013年に着工し、15年に生産をスタートし、年間20万台の生産を目指すという。既存のエンジン生産施設は将来的に新工場エリアに組み込まれる予定で、実現すれば同公司の中国でのエンジン生産能力は年間40万台に拡大する見込みだ。
新エンジン工場の誕生により、エンジンの5大部品の中で最も重要な3つの部品--カムシャフト、クランクシャフト、連接棒が瀋陽で生産されるようになる。工場エリアの施設は、エンジンの組立、物流、クランクシャフトの生産ライン、事務の各機能をカバーするほか、性能テスト室、測定室、実験室、クリーン度測定実験室などの補助的機能もカバーすることになる。新エンジン工場は、現地メーカーと提携して中国でエンジンを生産するとしている。
現在、中国は世界一の自動車消費国であり、生産国だ。自動車産業の発展にともない、自動車の心臓部分とされるエンジンの中国での生産能力が徐々に高まっている。