中国経済は現在、70年代日本経済が直面したのと同じような問題に直面している。労働力、資源、環境などの要素による制約により、これまでのような高度成長を続けることが難しくなり、産業構造の調整が必然的な成り行きとなっている。政府が通年のGDP目標値を引き下げたことから、中国の経済成長モデル転換への決意がうかがえる。これからは中国経済のペースの鈍化という事実に直面しなければならない。経済モデル転換を大きな背景として、各産業の営利能力に目立った開きが生じている。このため、市場に全体的に同じ方向へ変動する可能性が低く、今年の市場に出現した業界別の変動の特徴が今後数年間のA株市場の主旋律となることが予想される。
以上の分析を総合し、未来の投資機会を展望すると、従来型の周期的な産業が投資ペース低下から受ける影響は大きく、経済のモデル転換の期間には総合的なチャンスはそれほど多く訪れないとみられる。人口の高齢化、消費のグレードアップ、国民生活などと関わる消費サービス産業の需要が相対的に安定しており、これらは経済の下ぶれ局面における産業の配置にとって一番目の選択肢になるとみられる。また経済構造調整の方向性に合致した新興産業は重点的に追求し、関心を寄せる価値があるもので、中国経済の未来の新たな成長ポイントはその中から発生する可能性がある。
「人民網日本語版」2012年9月12日