生活水準の向上に伴い、中国人の消費行為は富裕国の消費者に近づいている。世界的なコンサルティング会社、マッキンゼー・アンド・カンパニーはこのほど上海で最新の報告書を発表し、「新たな消費者群が中国で急増中だ。年間所得が10万6000元(約132万円)を超える新たな主流の消費者群は、2020年に4億人に達する」と指摘した。
同報告書は、「中国の近年の経済成長率は、2桁成長から低下したが、消費能力が高まった」とまとめた。年可処分所得でマイカーとぜいたく品を購入できる中国都市部の家庭の比率は、この10年間で約6倍に上昇し、2020年には都市部の家庭全体の57%を占める見通しだ。また2007−2025年の、中国の上位225都市による世界経済の成長率に対する貢献度が、29%に達する見通しとなっている。
同報告書「大衆消費から新主流消費へ:急変する消費者のリズムに対応」は、同社が44都市に住む1万人の中国人消費者に対して、取材と情報収集を行いまとめたものだ。その結果、中国の消費市場は急速に二極化しており、二つの異なる消費群に分かれているとされた。そのうちの一つは、上述した年間所得が10万6000元を上回る新たな主流消費群だ。彼らは個人的な好み、個性のアピールを重視し、好みのブランドに対する忠誠度を高めていくだろう。もう一つは、初歩的な消費段階に入り、非生活必需品およびサービスの消費を開始した、年間所得が3万7000元(約46万2500円)から10万6000元の一般消費群だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年9月25日