日本自動車メーカー、状況厳しくも欧州市場での挑戦に価値あり

日本自動車メーカー、状況厳しくも欧州市場での挑戦に価値あり。

タグ: 円高,日本の自動車,経済低迷,トヨタ

発信時間: 2012-09-28 15:29:38 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

円高が進む中、日本の自動車メーカーはどんどん窮地に追い込まれ、その上欧州地域の経済低迷が、正に泣き面に蜂である。韓国のライバルメーカーと勝負するために、日本の自動車メーカーは臨時的な手段で対抗するしか、他に道は残されていない。しかし、日本の自動車メーカーは、欧州の市場環境が厳しくとも、勝負に出る価値はあると見ているようだ。

最新の統計データによると、2012年1-8月、日本の自動車メーカーの西欧市場での販売量は前年同期に比べ、いずれも減少している。トヨタ自動車の販売量は0.9%減、三菱自動車の販売量の減少幅は34.5%に上る。

欧州市場において、日本の自動車メーカーとは正反対の業績を上げているが韓国の自動車メーカーだ。韓国・現代自動車の同じ時期の自動車販売量の増加率は9.3%で、傘下の起亜自動車グループの販売量の増加率は25.1%だった。アナリストは「韓国の自動車メーカーが欧州市場において、人目を引く好調ぶりを見せている主な要因は、積極的なマーケティング戦略の推進、比較的安い販売価格、韓国のウォン安、韓国とEU間の自由貿易協定(FTA)の発効である」と指摘する。

トヨタ自動車欧州事業の副総裁Karl Schlicht氏はロイター通信の取材に対し、「日本の自動車メーカーにとって、ヨーロッパは厳しい市場である。日本本国から自動車を輸入すれば、円高の影響を受けてしまう」と述べた。

それにも関わらず、日本の自動車メーカーはなぜ欧州市場にこだわり、心血を注ぐのか。

実際の状況は、また少し違うようで、欧州市場に見切りをつけたメーカーもある。トヨタ自動車の子会社であるダイハツ工業(Daihatsu Motor)は2013年から、欧州市場での新車販売を終了し、同市場から撤退すると発表した。その理由として、欧州市場での運営コストの上昇、円高・ユーロ安による採算悪化などを挙げている。しかし一方で、多くの自動車メーカーにとって、欧州市場の厳しい監督・管理体制は、この市場に挑戦し続ける理由でもある。

三菱自動車の春成敬取締役副社長(海外事業担当)はロイター通信の取材に対し「ヨーロッパこそ、自動車の世界基準である。この市場で事業を展開し、挑戦しなければ、他の市場での安定した発展は望めない」と話している。日本の自動車メーカーの多くが、欧州地域の厳しい排出基準と技術基準を支持する姿勢を示している。彼らは、その基準をクリアするための企業努力が、世界の他の市場での競争にもプラスに働くと考えている。(筆者:尚莱)

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年9月28日

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