だが、富士ゼロックスの工場が中国から移転するのではといううわさは、今回初めてでたものではない。8月末、富士ゼロックスは90億円近くをベトナム南北部の海防市に投資し、新工場である富士施楽(海防)有限公司の設立を発表している。この工場は2012年12月着工、2013年11月生産開始予定となっている。
これは富士ゼロックスが1995年以降、久しぶりに建設する海外新工場で、生産開始すれば中国にある工場全体の生産能力を上回る。
この計画が業界内部で憶測を呼んでいる。匿名希望の業界人は取材に答え、中国国内のプリンター市場は競争が激烈で、富士ゼロックスはハイエンド市場では優勢を保っているものの、ローエンド市場でのシェアが伸び悩み、ヒューレットパッカード、キャノンの後塵を喫していると語る。
「現在、中国沿海の人件費上昇は急速で、富士ゼロックスが製造拠点の移転を早期にしたい算段をしていることはまちがいない。深セン工場にも移転計画があるらしい。」と業界内部では言われている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年10月9日