コンサルティング大手のボストン・コンサルティング・グループ(BCG)と中国建設銀行傘下の建行私人銀行がこのほど発表した最新の報告書「2012年中国資産報告」によると、2012年にも中国のオフショアプライベートバンキング業務が引き続き発展し、中国のプライベートバンク利用者の海外資産のうち6割が香港地区、米国、カナダに集中しているという。新華社が伝えた。
同報告書によると、2012年には中国の個人の投資可能な資産の総額は73兆元に達し、前年比14%増加する見込みだ。年末には投資可能な資産を600万元以上もつ平均以上世帯の数が174万世帯に達し、前年末比17%増加することが予想される。09-11年の年平均複合増加率は38%で、増加率が大幅に鈍化した。
個人の投資可能な資産の構造をみると、09-11年の3年間に基金の占める割合の年平均複合成長率は7%低下し、株式は5%低下した。その一方で居住者向けの銀行の資産運用商品は78%上昇し、信託商品は60%上昇した。
同報告書の作成にあたっての調査研究の対象をみると、プライベートバンクの顧客では企業経営者の占める割合が最も高く、約56%に達した。うち6割が自身の経営する企業は成熟・安定の段階に達したと考えている。また専門経営者、専業主婦、専門職(弁護士、医師など)、特定投資家などの割合も比較的高い。資産の主な出所は実業の企業の創立で、不動産投資によって得た利益が資産を蓄積させる作用は明らかに弱まっている。
「人民網日本語版」2012年12月22日