先週、香港ドルは軟調に推移し、一時1米ドル=7.76香港ドルの安値をつけ、7カ月ぶりの低水準となった。香港ドルレートも香港金融当局が定めた1米ドル=7.75香港ドルの香港ドル売り介入の水準から更に離れた。招商証券(香港)は「香港ドルレートが香港ドル売り介入の水準から離れている状態が3週間続いているのは、ホットマネーが香港から流出していることを示すものである」との見方を示した。31日付中国証券報が伝えた。
これに対し、香港市場の関係者は大方、「一部の収益を上げた資金が市場から撤退しているからであり、香港株の続伸に影響を及ぼすことはない」と見ている。郡益証券(香港)研究部の曽永堅取締役は「この頃、アメリカと中国のいずれのデータも、中国経済が安定した回復に向かっていることを示している。これを受け、市場では、中国資本の企業の収益力が底打ちして上昇に転じるとの見方が強まっている。香港株式市場のこの度の調整は、いち早く収益を上げた資金の短期的な利食いを反映している」との見方を示している。
「中国証券報」より 2013年1月31日