中でも▽日米欧など成熟した市場で培ったノウハウを新興市場に生かし、新興市場を成熟した市場へと育てる▽現地のニーズに見合った製品を開発し、現地の購買力に見合った価格設定を行い、ブランド構築を進める▽日本本社と海外支社の間にスムーズな情報共有メカニズムを構築し、相互信頼の関係を築く---などの提案が注目を集めた。
同じく一橋大学大学院商学研究科の鷲田祐一准教授は「グローバル・マーケティングの中での日本企業の中国戦略」をテーマに、グローバル戦略の視点から、日本企業がいかに成熟した市場と新興市場に対し位置づけを行うかについて説明。中国、インド、東南アジア諸国連合(ASEAN)、北米などの市場に着目し、こうした地域の位置づけや市場化に関する認識をまとめると同時に、日本企業が講じるべき戦略を地域別に総括・比較した。