■大国はメタンハイドレートを研究
日本の最新の動きについて、日本が採掘技術を確立させれば、中国、米国、ロシアなどのエネルギー消費・生産大国が日本と歩みを合わせて、メタンハイドレート分野の研究を強化することになる、という見方がある。
実際のところ、メタンハイドレートに注意していない国はない。ある資料によると、西側の先進国である米国、英国、ドイツ、カナダは1960年代にすでに研究をスタートさせている。最も早い例では、旧ソビエト連邦がシベリアの深さ1400メートルの探査井で、天然ガスと水が結びついて結晶化したメタンハイドレート層のある「メソヤハガス田」を発見。同ガス田は現在世界で唯一の、メタンハイドレート層で商業採掘を行うガス田となっている。
中国の地質専門家が2008年、青海省と甘粛省にまたがる祁連山の凍土エリアでメタンハイドレートを発見した。科学者のおおまかな見積もりによると、世界で3番目の凍土大国である中国には石油350億トンに相当するメタンハイドレート資源が眠っているという。