■用語解説「メタンハイドレート」
メタンハイドレートは、天然ガスを水が囲んだ包接水和物で、天然ガスハイドレートの一種。深海の堆積物に分布しており、天然ガスと水が高圧・低温の条件下で結びついて結晶化し、シャーベット状になったものだ。外観は氷のように見えるが、火を付けると燃焼するため、「燃える氷」、「固体のガス」、「ガスの氷」などと呼ばれる。大量のメタンなどの可燃性ガスを含んでいるため、発火点が低く非常に燃えやすい。1立方メートルに約200立方メートルのメタンガスを含んでいる。条件が同じであれば、メタンハイドレートを燃焼して得られるエネルギーは石炭、石油、天然ガスの数十倍になり、また燃焼後に廃棄物や排ガスが出ないことから、汚染問題の心配もない。地球上のまだ開発されていない埋蔵量が最も多い新型エネルギーと世界的に認められており、21世紀に最も期待できる戦略的資源とされる。
2011年には世界で発見されたメタンハイドレートの分布エリアは116カ所に達し、鉱層の厚さや規模の大きさは通常の天然ガス田とは比べものにならない。科学者の推計によると、海底に眠るメタンハイドレートは人類の使用するエネルギーの少なくとも1千年分をまかなうことができるという。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年3月14日