ボストンで痛ましい連続爆発事件が起きた。世界唯一の超大国である米国で起きたこの事件は全世界に驚きを与えた。市場参加者は事件が国際市場と国際経済の行方にもたらしうる不確定性も注視している。(文:梅新育・商務部研究院研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
1つ確実なのは、短期的に言って、この事件による米国の生産能力と実体資産への損害は極めてわずかであり、実体経済には基本的に影響はないということだ。潜在的衝撃の主たるものは、資本市場参加者の心理・予想に影響を与え、資本市場・価格相場にも波及しうることだ。
市場参加者の予想が著しく悪化した場合、米国の不動産価格、株式市場価格の回復にとって下落材料となるはずだ。幸いここ1年近く米国経済は回復基調を固めており、右肩下がりの状況にはない。市場参加者の心理も比較的楽観的であり、びくついてはいない。この下落材料に対する反応も短期的に過度に激化はしない。