中国人民銀行(中央銀行)通貨政策委員会の陳雨露委員は、先般発表した『核心国家に向けて―中国の大金融戦略と発展プロセス』という研究レポートで、人民元は30年以内に米ドルに取って代わる基軸通貨になると予測した。
中国の資本項目の開放は2015―2020年になると陳雨露委員が見ている。陳雨露委員は、「2040年までの30年に、中国が三段階戦略で人民元の国際化を実現する」ことを提案した。
第一段階は、最初の10年に人民元の「周辺化」を実現する。つまり周辺国・地域での人民元使用の自由化を達成することである。第二段階は、2つ目の10年に「地域化」を実現する。つまりアジア地域での人民元使用の自由化を達成することである。第三段階は、最後の10年に、世界での人民元使用の自由化を実現する。それにより人民元が世界最大の機軸通貨となり、人民元の国際化が実現されることになる。
「中国証券報」より 2013年5月27日