次に、ホットマネーは人民元相場の高騰を促す。年初から現在まで、人民元の対米ドル相場は1.72%上昇しており、昨年通年の上昇率を上回っている。
それから、世界ホットマネーの流入は、経済の安定運行を妨げる。
人民元相場の高騰は、中国企業の輸出に直接的な悪影響をもたらしている。商務部の調査によると、貿易会社(特に中小企業)の輸出による利益が狭められており、「注文はあるが受注できない」という現象が深刻だ。ホットマネーは中国の金融安全に深刻なリスクをもたらしている。
中国の資本項目では人民元を自由に両替できないため、ホットマネーは見せかけの貿易、見せかけの企業による直接投資、地下銀行、見せかけの報酬、さらにはトラックによる密輸などの秘密ルートを通じ流入している。一部の国内資本も見せかけの貿易行為を通じ利ざや獲得に参与しているが、その資金源は銀行の信用貸付資本だ。これらの金融監督管理を離れた行為は、金融の系統的なリスクを拡大している。