カドミウムの除去の裏側に潜む土壌汚染で、最も重要な任務の一つは、土壌の重金属汚染の現状を全面的に調べることだ。記者がこのほど中国国土資源部(国土資源省)、中国地質調査局から得た情報によると、中国は土壌重金属の「人類汚染図」を作成中だ。京華時報が伝えた。
◆人類汚染図とは
中国は81種の科学指標(78種の元素を含む)を含む地球化学基準ネットワークを構築中だ。20万分の1のスケールを基準ネットワーク単位とし、すべての網目にサンプリング地点を設置し、深層土壌サンプルと表層土壌サンプルを採集する。深層サンプルは1メートル以下の土壌から採集し、人類の汚染を受けていない自然界地球化学背景を示す。表層サンプルは地表から25センチ以内の土壌から採集され、自然地質背景と人類活動による汚染が重なる。表層の含有量から深層の含有量を引くことで、重金属元素の「人類汚染図」が完成する。
中国地質科学院地球物理地球化学調査研究所などの機関は1994年より、全国の土壌の化学元素(51種)に対してモニタリングを実施し、1999年より東部の耕地の54種の化学元素について調査を行い、2008年より全国地球化学基準ネットワークを構築し、土壌の81種の化学指標(78種の元素を含む)について測定を行った。データによると、重金属などの汚染物の指標は、大規模な流域および局部の工業・鉱業・農業エリアで、上昇が著しかった。