中国では、地方債務規模の削減でいくつかの地方政府が新たな試みを行っている。江蘇省無錫市金融弁公室が先般明らかにしたところによると、現在、同市で地方の銀行の不良債権処理を目的とした資産管理会社(AMC)となる江蘇省金融資産管理有限公司(AMC)の設立準備が進められている。これは全国初の地方AMCで、江蘇省域内の金融機関の不良資産を処理し、地方債務規模の縮小につなげることが狙いだ。28日付中国証券報が伝えた。
伝えられるところによると、浙江省温州市においてもAMC設立計画が提起されている。これについて、専門家は、「地方AMCは必ずしも地方の不良資産処理で成功するとは限らない。公開・透明な体制の下で、効率的な不良資産評価メカニズムを確立させることができなければ、国有資産の流失を招くことや再度の債務拡大が発生することもありうる」と指摘する。
「中国証券報」より 2013年6月28日