ANAが発表したコメントによると、業績悪化の最大の原因は円相場で、円安により燃油コスト価格が上昇し、これにより同社の運営費用が増加したためという。今年に入ってから、日本政府はデフレに対抗する措置を取り、円レートが大幅に低下した。燃油価格は米ドル建てで計算するため、円安により日本の航空会社の燃油コストは大幅に増加した。ANAによると、円相場の低迷で同社の燃油コストは1四半期あたり90億円近くも増加したという。
またボーイング787の4カ月にわたる飛行禁止も、両社に深刻な打撃となった。今年1月、ボーイング787の2機にリチウムイオン電池システムの問題による安全を脅かす事故が発生したことを受けて、世界各国の航空安全部門が稼働中の同機を飛行禁止にすると発表したのだ。
フランス新聞社の報道によると、禁止発表当時、稼働中の同機のうち約半分が両社のもので、事故のために数百便の運航が中止になり、極めて大きな損失を出すことになった。