福島原発の放射能漏れの悪夢は、2年経過した今も続いている。21日、日本の原子力規制委員会は、東京電力福島第1原子力発電所の汚染水漏れ事故の等級を、国際原子力事象評価尺度(INES)のレベル3に引き上げた。これは重大な異常事象という意味だ。国際原子力機構も強い関心を寄せており、日本の近隣国も日本からの説明を要求している。アナリストによれば、環境、食物、観光などに汚染水漏れの影響が考えられるという。環球時報が伝えた。
東京電力は19日、福島原発の地上タンクから少なくとも120リットルの汚染水漏れが見つかったと公表した。この時、規制委員会は暫定的に国際原子力事象評価尺度(INES)をレベル1(異常)と発表した。20日になって、東京電力はこの汚染水漏れを300トンと修正、これに含まれる放射性物質は基準を大きく超過しており、規制委員会は即時、判定結果を引き上げた。国際原子力事象評価尺度は8段階あり、レベル0からレベル7まで被害程度によって決まる。2011年の東日本大震災で発生した原発事故は最も重大なレベル7だった。
福島原発事故から2年半近くが経過するが、その後遺症は後を絶たない。7月、東京電力は初めて福島原発事故で発生した汚染水が地下を通じて海に流れ込んだことを認めた。8月12日、原発作業員10名が放射性物質で被爆が確認され、茂木敏充経済産業相は先日、福島第一原発汚染水漏れ問題は国が主導して、「絶対に漏らさない状況を作る」と発表した。東京電力は原発の海側の地下に薬剤を注入して地盤を固め、1号機から4号機までの地底に「凍土の壁」を作るなどの措置で汚染水漏れを解決したいとしている。すでに原発周辺の護岸には地下防水壁が設置され、汚染水が海に漏れ続けない施策がとられている。工事が完成すれば、1日の汚染水漏れは60トンまで減少する予定だ。NHKによれば、護岸付近の観測井戸の水位は防水壁よりもすでに高くなっており、この施策が功を奏するかは難しい。