米連邦準備制度理事会の刺激策引き締めの時期が、市場の予想より遅れているため、資本流出の状況はすでに資本流入に変化した可能性がある。ジャネット・イエレン氏が次の議長に選ばれるという情報も、量的緩和策が直ちに終了する可能性を引き下げた。アナリストは、一部の資金が影響を受けやすい新興経済国から、中国にすでに流入した可能性があると分析した。
バンクオブアメリカ・メリルリンチのエコノミストの陸挺氏は、「投資家は資金をインド・インドネシアなどから引き揚げる中、一部の資金を中国に投じている。彼らは中国が危険な投資先とは考えていない。資本の流入は、人民元相場を押し上げるだろう」と指摘した。
長期的に見ると、中国の経常項目の黒字は変動の激しい資本流動とは異なり、元高の中でより忠実な支援者になる。一部のアナリストは、「経常項目の黒字の縮小に伴い、人民元相場はバランスのとれた水準に近づく」と語った。シティバンクのエコノミストの丁爽氏は、「元高を促す基本面の要素が現在弱まっている」と判断した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年10月22日