中国共産党第18期中央委員会第三回全体会議(三中全会)で中国がどんな変革を行うのか世界が期待している。中国も世界も経済ガバナンスのための最適な方案を渇望している。しかも大勢を把握してはじめて正確な方案が見出せる。金融危機から5年、特に今年は経済ガバナンスにとって改革、調整、革新はどうしてもやならければならないものになっている。
5年前、金融危機が発生し、世界経済は大きな打撃を受け、世界経済の発展の歩みが変わった。危機の表面的な誘因は無制限に金融リスクを冒したことにあるが、根本的な原因は世界の経済構造と秩序の不合理にある。世界の経済秩序と経済構造はこの5年で全体的にも局部的にも焦点を定めた調整が行われた。
グローバルのレベルでみると▽G20がG8に取って代わり、世界の経済ガバナンスの主要プラットフォームとなり、新興国や発展途上国のグローバル・ガバナンスにおける地位と役割が明らかに上昇▽先進国は世界銀行や国際通貨基金(IMF)の株式や投票権の新興国や発展途上国への譲渡に着手▽新銀行自己資本規制(バーゼルIII)の採択・実施で、銀行業の監督管理が強化された。地域のレベルでみると▽米国は再工業化を始動し、関連計画を制定・実施▽欧州は一体化を加速し、社会福祉サービスを縮小▽日本はアベノミクスを推進し、金融緩和、財政刺激、構造改革の「3本の矢」を提示▽新興国は産業の高度化を積極的に推進した。