北京市と上海市は10年以降、3年連続でGDP増加率が最も低い2都市となっている。ある専門家によると、両市は経済規模が大きく、比較対象のGDPデータも大きいため、増加ペースは相対的に遅くなる。これが内蒙古や天津との最大の違いだ。また北京などで経済成長率が鈍化したのは主体的な調整の結果でもある。北京は構造調整、モデル転換、後れた生産能力の淘汰、ハイテク技術の投入拡大に努力しただけでなく、経済成長の目標を主体的に引き下げ、今後は国民生活の保障と改善により多くの資源を投入するとしている。
過去10年間を振り返ると、天津と内蒙古がGDP増加率でトップに立った。「GDPだけで英雄を目指さない」という大きな流れを背景にして、これからの地域経済の発展局面にはどのような変化が現れるだろうか。
国家情報センター経済予測部の祝宝副主任(チーフエコノミスト)は、「今は発展の遅い地域ほど潜在力がある。たとえば中部・西部地域で、これからGDP増加率でトップに立つ可能性がある」と指摘し、次のように述べた。中・西部の一人あたり平均収入・消費構造には発展への大きな潜在力がある。たとえば多くの人が家や車を買う必要に迫られれば、経済の伸びは消費に牽引されて大幅に高まる可能性がある。国は1局の将棋のようなもので、バランスよく発展しなければならず、地域ごとにふさわし発展がある。各地の優位点に基づいてそれぞれのプロジェクトを発展させると同時に、環境汚染などの問題にも注意しなければならない。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年11月10日