日本各社、失えない華南市場
中国市場において、華南市場は非常に重要な市場であり、かつて「華南を得る者は天下を得る」とされていた。近年は中西部市場の台頭によりかつての輝きを失ったが、華南市場は広東省の力強い自動車製造産業を持ち、消費のトレンドをけん引している。広州モーターショーは、中国自動車産業の過去1年間の成績を総括し、今後1年間の市場動向を展望する重要な窓口だ。
米・独ブランドの事業強化により、これまで華南市場で圧倒的なシェアを占めていた日本車を巡る市場圧力が、拡大の一途をたどっている。市場シェア全体を見ると、日本車の市場は縮小を続けている。さらに中核市場である広州市において、日本車の低迷はより顕著である。一汽トヨタ、広汽ホンダなどの伝統的な日本ブランドは、市場シェアを奪われつつある。
中国自動車工業協会の最新データによると、今年10月の日本製乗用車が乗用車全体の販売に占める比率は17%となり、販売台数が前年同期比1.8倍増となった。1−10月の日本製乗用車の販売台数は低迷の流れを覆し、4.7%増を記録し、市場の回復が続いている。日本各社はこの回復の勢いに乗り、広州モーターショーで市場シェアを拡大しなければならない。