まずは、海外メディアが厳しい目で中国の統計を検証していることに心の底から感謝したい。昇進のために業績の水増しを行うという中国のこれまでの悪しき習慣は、確かに誰もが知るところである。それは現在も根絶できておらず、大方は一部少数の企業が割当額や輸出税還付を目当てに水増しを行っている。「ねつ造」との指摘は良心から出たものであり、我々はその批判を真摯に受け止め、統計の法制化・合理化を図るための原動力とすることで、世界の信頼を得る必要がある。
次に、今後の海外貿易の発展は、中国経済の持続可能な発展の維持を戦略目標とし、伸び率ではなく、質とレベル向上を追求すべきである。貨物貿易とサービス貿易のバランスの取れた発展を実現することに力を入れ、資源の浪費を防ぎ、環境の改善に努め、海外貿易の付加価値と競争力向上を図る必要がある。
そして、深刻化する貿易摩擦への対策を講じることも重要である。中国の海外貿易の拡大は今や、世界の耳目を集めており、反ダンピング・反補助金をめぐる争議は後を絶たない。中国は海外貿易の発展がもたらす発言権の拡大を利用することで、世界における自由貿易の秩序を引き続き守る必要があり、国際競争のルールの更なる合理化と整備に努めるべきである。
最後に、海外貿易の勢力図の塗り替えにあたって、2本の「新シルクロード」を起点とし、ドーハラウンド以降の世界貿易の新しい勢力図とアメリカの新たな貿易措置(TTP・TTIP)への対応策を講じる必要がある。
(文/何茂春、民盟中央経済員会主任、海外網特約記者)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年1月19日