西南財経大学(四川省)が2013年夏に2万8千世帯の9万9千人を対象に実施した、個人の金融状況調査によると、中国の銀行は不動産価格の高騰によって直接的な損失を被ることはないかもしれないが、不動産価格の急激な下落によって市民の猛烈な怒りを買う可能性があるという。環球時報が米紙「ニューヨーク・タイムズ」を引用して伝えた。
同調査によると、中国の一般家庭は、貯蓄を不動産購入に使う傾向が圧倒的に強い。頭金の高騰や不動産価格の高騰が意味するものは、仮に不動産価格が半減しても、不動産価値の5%が住宅ローンの残額にも満たないという状態だ。
同調査では、中国の一般家庭のほとんどの資産が不動産に集中しており、株式や証券など、そのほかの資産はごくわずかであることが分かった。同研究を担当したテキサスA&M大学経済学部の教授は「もし、不動産価格が下落すれば、彼らは少し気分を悪くするどころか、極めて激しい怒りを覚えるだろう」と警告する。