▽流通体制の障害を除去 多ルート・少プロセス
流通体制の改革をめぐって最も核心となる方向性は、「多ルート、少プロセス」だ。孫教授によると、eコマースによって流通のプロセスが減少し、消費モデルが塗り替えられた。今では実店舗で商品を見てネットで買う、というのが若い人の間で普通のことになっている。
現在、流通分野には依然としてさまざまな関門がある。代表委員の目からみると、こうした関門とは具体的には、管理システムの不完全さ、地方の利益保護や流通基準の不健全さなどだという。
張主任によると、流通産業は国民経済における基礎的産業だが、「工業を重んじてサービスを軽んじる」、「生産を重んじて流通を軽んじる」という考え方が今もなおあり、権力の分散や職責の不明瞭といった管理上の問題がいまだに目に付く。製品の流通だけでも、発展改革委員会や交通、食糧、卸売・小売、商務、農業など多くの部門が関わり、職責が重なり合って互いの動きを牽制し、力を合わせることが難しくなっている。そこで、部門の協力と資源の整備を強化し、行政の審査を簡素化し、流通産業の発展を阻害する体制・メカニズムの障害を取り除くことが必要だという。
孫教授は、「流通分野における地方保護主義、人為的な市場の分割は昔からの問題で、長らく解決できていない。その背後には利益による誘導があって解決の邪魔をしている。財政が中央と地方でバラバラであるという背景の下で生まれた地方保護主義は、局部的な独占を容易に招き、産業の競争の発展にとってマイナスだ」と話す。
孫教授は次のように提起する。まず市場の監督管理を強化し、人為的な設置された「垣根」を取り払うことが必要だ。次に財税体制の改革を契機として、市場を統一することが大きな流れであり、早急にこの流れに適応しなければならない。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年3月12日