中国、最も厳しい環境保護法を実施へ

japanese.china.org.cn  |  2014-04-25

中国、最も厳しい環境保護法を実施へ。第12期全国人民代表大会常務委員会第8回会議で24日、環境保護法の改正案が可決され、来年1月に施行される。専門家は、改正後の環境保護法は現行法の中で最も厳しい専門分野の行政法となるとの見方を示す…

タグ:中国環境保護法

発信時間:2014-04-25 16:16:51 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

第12期全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会第8回会議で24日、環境保護法の改正案が4回の審議を経て可決され、来年1月に施行される。専門家は、改正後の環境保護法は現行法の中で最も厳しい専門分野の行政法となるとの見方を示す。

 

環境保護法の改正により、環境保護に対する政府の監督管理責任がさらに明確になり、生態保護のレッドライン(限界線)、汚染物質の総量規制、環境測定、環境アセスメント、行政区域にとらわれない共同対策など環境保護の基本制度が整備され、企業の汚染対策責任が強化されるとともに、違反行為に対する処罰が強化された。また、政府、企業の環境情報公開、環境保護への国民の参加や監督について規定され、法律条文も従来の47条から70条に増え、法律の実行可能性や操作性が強化された。

 

制定から25年になる「環境保護法」は経済社会の発展や新たな理念と相容れず、操作性に欠けるなどの問題が存在した。

 

長年にわたる国内総生産(GDP)のスピード追求に偏った発展方式により、大気、水、土壌など人々の健康に害を及ぼす汚染を招いた。環境問題は、社会の安定と経済発展に影響を与え、中国共産党の政治力が試される中国最大の国民生活に関わる問題となった。


小康社会(ややゆとりある社会)の全面的建設にとって重要な段階にある中国はすでに改革の全面的深化に向けて歩み始めた。環境保護部レッドライン区分専門家チームの高吉喜チームリーダーは、「都市の管理と計画は、汚染源を規制し、新型工業化、情報化、都市化、農業近代化を同時に発展させることにある」と語る。

 

中国工程院の曹湘洪院士は、汚染者により多くのコストを負担させるよう水、電気、ガス、石油などの分野の価格改革を推進すべきと呼びかける。

 

全国人大環境・資源保護委員会の陸浩主任委員は第12次5カ年計画(2011-2015年)の省エネ・排出削減目標について、「根本的には、関連法律・法規や基準・規範を整備しなければ、省エネ・排出削減を、良性の発展軌道に乗せることはできない」と指摘する。

 

環境保護法の改正は2011年に第11期全国人大の立法計画に盛り込まれて以来、4回の審議、2回の意見公募を経て、3年後の4月24日ついに結果が出た。


高氏は「新環境保護法は政府の責任を強化。政府責任を『監督管理』のレベルまで拡大し、汚染対策の成果も地方官僚の評価指標の一つとした。政府責任は全面的、多元的で、踏み込んだものとなった」と指摘する。

 

これまでは法的権力の欠如から、環境保護部ができるのは一回きりの全国的検査や汚染者リストの公表くらいだった。違反企業は法令順守コストを大きく下回る一回きりの罰金を支払いさえすれば引き続き環境を汚染することができた。

 

今後、環境保護部の法的権力は増し、環境を破壊する行為や責任がある団体に、汚染企業の閉鎖、汚染施設・設備の没収などより厳格な罰則を科すことができる。

 

また、環境保護レッドラインを整備することで、汚染を生む可能性のある産業が国家重点生態機能区や生態環境敏感区、脆弱区などの保護区域に進出するのを禁止することができる。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年4月25日

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