魏董事長はさきに、24年をめどに1万店舗を開設するとの目標をうち出しているが、北京市内の目標店舗数は明らかにしていない。現在、北京進出10年のセブンイレブンの市内店舗数は約160カ所、昨年進出したローソンは7店舗だ。セブンイレブンに10年ほど後れたファミマとローソンが、短期間でセブンイレブンに拮抗する店舗数を達成するのは、相当難しいとみられる。
業界には次のような見方がある。北京はネットワークの立地選びが難しく、営業許可証の審査が厳格であることなどから、他地域では順調に進出を果たしているコンビニ大手が慎重な動き方をせざるを得ない。中国連鎖経営協会が発表した「中国都市コンビニ指数」によると、北京では人口2万人あたりにコンビニが1店舗あり、コンビニが最も発展した台湾地区では2千人あたりで1店舗だ。コンビニ便利レベル総合指数をみると、北京はサンプル都市26カ所中下から2番目で、飽和度、成長率、政策的支援でも中の下の水準にあるという。
04年に北京に進出したセブンイレブンは、外資系企業が最も好調だった時期に滑り込むことができ、「超国民待遇」によって外食産業の営業許可証を取得し、ファーストフードという利益率の高い商品で大いに飛躍した。セブンイレブン店舗の開設にたびたび関わったことのある関係者によると、1度の申請で約100店舗の開店資格を取得することができたが、進出当初の拡張ペースはそれほど速くなく、100店舗を達成したのは12年になってからのことだ。主な問題は立地だという。