■「世界の工場」から「世界の市場」へのモデル転換を図る中国 日系企業にもチャンス
事業を「拡大」すると回答した54.2%の日系企業のうち、中国で作った商品を中国国内で販売する、「現地生産・現地販売」戦略を推進している企業は比較的多い。こういった「内需志向型」の日本企業を力強く後押ししているのは背景にある巨大な中国市場である。まさに「需要があるところに、市場が生まれる」と言われるとおりだ。実際の対中投資額だけを見て、日系企業が中国市場の動向を有望視しているのか、それとも悲観視しているのかを判断することはできない。
経済モデルの転換を図っている中国を世界最大の消費市場として見る日系企業が増えている。中国の転換期は、日系企業にとっても同様に大きなチャンスが潜んでいる。例えば、食品への安全性を求める意識がますます高まっている食品業界、物流の発展がもたらす運輸機械業界などは、いずれも日系企業による市場開拓が期待される分野だ。
記者会見では、ある日本のメディアが執拗に、「中日両国の関係が日系企業の中国市場に対する選択を左右する主要な要素になるか」という質問を繰り返した。これに対し、田端氏は、「政治的な要素が両国関係の経済・貿易関係に与える影響を無視できると言えば、それは嘘になる。しかし、中日関係が経済・貿易交流に与える影響に過度に注目することも奨励しない。日系企業は『ビジネス界はビジネスだけを語るべき』という路線に戻る必要がある。『需要があるところに市場は生まれる』という市場の法則を遵守し、より大きな市場を掘り起こし、両国の経済・貿易関係の発展を推進することこそが日本企業が選択すべき道だ」と語った。(編集MZ)
「人民網日本語版」2014年6月20日