報道によると、中国工商銀行、中国建設銀行、中国銀行、中国農業銀行の国有大手4行の6月の預金残高が2兆2000億元増加した。業界関係者は、「4行は四半期末に預金確保に走ったが、これは6月の預金残高急増の主因と思われる。しかしこの流れを下半期も維持することは困難で、預金確保は今後大きな圧力に直面する」と指摘する。4日付中国証券報が伝えた。
◆預金残高が急増
4行の預金残高は6月30日に1兆1300億元増加し、同月増加分の半数を占めた。月末の「ラストスパート」により、銀行内部の審査および監督管理部門からのノルマを満たすという傾向が強く現れている。
またマクロ調整の「ミクロ刺激」により、6月の財政支出が拡大し、これが企業の預金に変化した。これは銀行の預金残高が6月に増加した、重要な原因である可能性がある。財政部が5月に発表した「財政支出の予算執行管理の強化に関する通知」は、「予算執行における緩慢な支出、予算資金の大規模な繰入、国庫預金の過剰な残高といった問題を巡り、年初予算の通達を加速し、部門と下部組織の財政への予算分配を徹底する」、「責任追及を強化し、各級財政部門は予算執行が不足している部門とその地域に対して、通達・調査・呼び出しなどの手段により、予算執行を加速する提案を行い、関連部門・地域の原因を究明し活動を改善する。上級財政部門は地方の支出進度に関する月間通報枠組みの改善を続け、順位の低かった下級財政部門の支出進度状況を、同級政府の財政業務を分担する担当者に通達する。下級財政部門は状況説明を書き、上級財政部門に報告する」と強調した。同通知は、各級部門の財政資金の支給を促す。