この8カ月間に、中国携帯メーカー3社がインド市場に進出し、波乱を巻き起こした。各社は他社の半額以下の価格で消費を刺激したが、これによるリスクを迎えている。7月15日付インド経済紙が伝えた。
このほどインド市場に進出したのは、「中国のアップル」と称される小米科技で、1万4000ルピー(1ルピーは約1.68円)で4万ルピーの価格の携帯電話が持つ性能を提供している。OPPOは1月、金立通信に続きインド市場に進出した。
中国通信機器大手ZTEのマーケティング担当者のAmit Saxena氏は、「インドは米国、中国、アフリカに続く最高の市場だ。米国などの市場はすでに飽和しているが、インドのスマートフォン(スマホ)普及率はまだ低い。各社の競争進出により、インドでは5000−8000ルピーでスマホを購入できるようになった。これにより小都市と農村部の人でもスマホが購入できるようになり、通話・データ通信サービスを楽しめるようになった」と指摘した。
IT専門調査会社のIDCの情報によると、インドの2014年のスマホ販売台数は8057万台に達する見通しだ。2014年第1四半期のスマホ販売台数は、186%増となった。ファーウェイ・インドの消費者事業・営業担当者のAnand Narang氏は、「インドのスマホ市場は広大で、新たに加入した企業は新たな試みに取り組むことになる。市場の70−80%のシェアが5−6社に占められているが、新たな競争者も一定のシェアを占める機会を模索している」と述べた。
すでにインドに進出していた企業は、大挙して押しかけた中国企業に驚かされていない。世界3位の携帯メーカーであるファーウェイは、競争を恐れず歓迎すると表明した。Anand Narang氏は、「当社は研究開発能力、革新的で長持ちする設備により、インドでの地位を高めている」と述べた。Maxx Mobileの社長兼会長のAjjay Agarwal氏は、「既存の外国ブランドにとって、これらの新たに加入した企業が脅威になることはない。インド地場メーカーは、販売網から利益をあげることができる」と話した。Firstouchの創設者でCEOのRakesh Deshmukh氏は、「これらの新ブランドの参入により、価格競争のリスクが拡大する。価格は遅かれ早かれ底値打ちするからだ」と指摘した。
地場メーカーはソフトとキーボードの方言バージョンの設計を試みている。これが実現されれば、農村部のスマホユーザーの利便性が高まる。
携帯メーカーのファーウェイ、ZTE、サムスン、地場メーカーのMaxx Mobile、Firstochは新機種の発売を控えている。携帯市場の争奪戦は、今後も白熱化しそうだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年7月20日