マクドナルドやピザハットといった世界的に有名なファーストフードチェーンに肉類製品を提供するサプライヤーが、消費期限切れの変質した肉類原料を大量に使用していたことが明らかになった。上海市食品薬品監督管理局は20日、市内のケンタッキーとマクドナルドの全店舗に対し、問題のある商品の販売をすべて中止するよう通達するとともに、各社に対する調査を開始した。マクドナルドが微博(ウェイボー)を通じて発表したコメントによると、通達を受けてすぐ、全国のすべての店舗に対し、問題があるとされたサプライヤーの上海福喜食品有限公司から提供された肉類製品の使用を即刻停止するとともに、保管しておくよう通知した。またただちに調査チームを立ち上げ、同公司と関連会社に対する全面的な調査を始めたという。上海テレビ局の報道として「北京商報」が伝えた。
報道によると、2カ月に及ぶ潜伏取材の結果、マクドナルド、ケンタッキー、ピザハットといった世界的に有名なファーストフードに肉類製品を提供する福喜公司が、消費期限切れの品質の落ちた肉類に消費期限シールの貼り替えなどの偽装工作をし、その肉で製造したチキンナゲット、ステーキ、ハンバーガーパティをケンタッキー、マクドナルド、ピザハットといった主なファーストフードチェーンに販売したことが明らかになった。消費期限切れの鶏肉原料は中国エリアで「優先的に」使用された。ヤム・ブランズに提供された冷凍漬け込み一口サイズステーキは、消費期限を7カ月以上過ぎた原料が使用されていた。今年6月11日から12日にかけて同公司が加工したミニステーキには、消費期限を過ぎた半加工製品が10トンも使用され、こうした原料は本来は廃棄処分するべきものだった。同公司は世界最大の肉類・野菜加工メーカーである米国のOSIグループの子会社で、マクドナルドやヤム・ブランズなどにとっては重要なグローバル協力パートナーでもある。
マクドナルドやケンタッキーといった海外ファーストフードだけでなく、同公司は世界中に取引先がある。ネスレ、クラフトフーズ、ウォルマート、サブウェイ、ヤム・ブランズ、メキシコのレストランチェーンのチポトレなどが主な取引先だ。また新たな戦略的顧客には、イケア、バーガーキング、パパ・ジョンズ、カールス・ジュニアなどがある。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年7月21日