世界貿易機関(WTO)は、貿易円滑化協定を採択期限の7月31日までに採択できなかったとの声明を発表しました。 貿易円滑化は、貿易障壁の解消などが狙いとされています。国際貿易に及ぼす影響が最も顕著であり、国境をまたぐ貿易の効率向上やコストの軽減に有利となるだけでなく、雇用創出や国際貿易の総額の拡大にもつながるとみられています。昨年12月の閣僚会議で、WTO発足以来初の多角的貿易協定「バリ・パッケージ」として合意していました。
7月31日は協定の発効プロセスにおける最初の期限日にあたり、採択後、正式にWTO貿易規則に取り入られる予定でした。WTOのアゼベド事務局長の声明によりますと、加盟国は数回にわたり交渉したものの、意見がまとまらず、関連議定書の採択ができなかったということです。
これについて、食料備蓄や補助金問題で譲歩を求めるインドの反対で、採択できなかったという報道もあります。
(中国国際放送局)2014年8月3日