ブーム時には株価算定が妥当であるかどうかは見極めが難しく、高すぎる利益予想が実際のリターンを生まなければ、買収した資産はかえって上場企業の重荷になる。
WIND(金融情報ベンダー)のデータによると、上半期における3分の2以上のM&Aでプレミアムが100%を超えており、中には1000%を超えていた取引もあった。
同業他社のいない新興企業では法外な価格を提示するところもあり、買付株価を吊り上げるために、倍倍ゲームなどの驚くべき業績予想を出すことさえある。業績予想が実現するかどうかには極めて大きなリスクが潜んでいる。実際、外部環境が良くなく、継続的な利益獲得能力を持たない人気があるだけの会社については、買収後、業績予想を達成できないことがある。