9月12日午後3時は、香港でスマートフォン「iPhone」の「6」が売り出された日時だ。この日の午後、香港のオフィスではほとんどの社員が「スト」状態に入り、まるで申し合わせたようにインターネットで「6」の購入争いを繰り広げた。買えた人は得意満面でニコニコ、買えなかった人はがっくりと肩を落とした。会議に出なければならなかった人は、フェイスブックで友人に盛んにメッセージを送り、自分の代わりに「6」を買ってくれるよう頼んでいた。「北京晩報」が伝えた。
企業のオフィスをじっくりながめてみると、ほとんどの社員がひっきりなしにアップルの公式サイトを更新していた。香港には「6」旋風が吹き荒れ、サイトではわずか2時間で2モデルの2タイプが売り切れになった。この日はアップルのネットショップも携帯アプリも、アクセス数が多すぎて長時間にわたる「大渋滞」に陥り、トップページには数カ国語で「まもなくサービスを回復いたします」の文字が表示されていた。
品不足で数千元する「6」のために、香港の人々はなぜこんなに熱狂するのだろうか。シェアを考えると、ここ数年、アップルファンはかなり減って、サムスンや他の大手ブランドの利用者になる人が増えている。つまり、今回の熱狂ぶりは投機の二字に集約されるのだ。
iPhoneをめぐる投機の動きは、「4」が発売された時に香港で始まり大陸部に広がった。大陸部の供給には限界があるため、多くのダフ屋が香港に「買付」にやって来た。アップルの香港での割当台数にも限界があるため、多くの代理店や個人販売業者が一般の人から製品を買い取るようになった。香港で定価で買ったiPhoneを転売すると数千元のもうけになり、買い取りの期間は3カ月から6カ月に及んだ。