▽危機に直面する世界経済
ここ最近で不安定化した国際情勢も不景気な経済をさらに悪化させそうだ。
IMFのラガルド専務理事は10日、ウクライナと中東の地政学的な危機の影響によって、世界経済の成長が「非常に軟調で脆弱、不平等な」状態にあると指摘した。
ウクライナ中央銀行総裁によると、危機の影響を受け、ウクライナのGDPは10%のマイナス成長に落ち込んだ。危機の勃発後、ロシアと西側国家による経済制裁合戦も双方の経済のマイナス要因となっている。
スコットランドの住民投票もポンドと英国経済に影響し、EU経済の足を引っ張っている。研究機構「CrossBorder Capital」の報告によると、住民投票は、英国に対する市場の信頼に大きな打撃を与え、英国からの資金引き上げは8月、08年以来の月間での最大を記録した。
中東の地政学的リスクは、中東地域内の民族衝突と宗教衝突を激化させるだけでなく、市場の恐慌を呼び、世界範囲の保護主義の台頭を招いている。ISISは外国人を次々と標的にしており、中東の一部の地域では、外国資本や投資者が怖がって投資を避ける傾向を生んでおり、これらの地区の経済の発展に影響を与えている。