人民元人気の理由の第2は、国際社会の人民元に寄せる信頼である。米・ピーターソン国際経済研究所が昨年発表した資料によると、欧米経済の回復力が乏しい中、人民元が日増しに主導的な通貨になりつつある。現在、韓国、インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイなどの7カ国の通貨と人民元の結びつきは、ドルとの結びつきより強い。国が強大であるか否かは、その国の経済規模と実力だけでなく、国際社会のその国に通貨に対する信頼があるかどうかで決まる。
中国は政治が安定し、経済も持続的発展を遂げ、政府の通貨供給量に対するコントロールも機能している。国際社会の信頼に足る理由がここにある。 以上をまとめれば、国際社会の中国経済に対する信頼が人民元人気の根本である。人民元に対する信頼は中国経済に対する信頼と同義だ。中国の安定した貿易拡大と国際収支の均衡、さらに人民元の下落傾向を促すファンダメンタル面の不安がないこと―これらの要因が、人民元が長期にわたり下落が続くことがないと考えられる理由である。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年10月16日